デテオイデ「おはよう」の物語 説明
私の子は重度の自閉症です。
コミュニケーションが上手く取れず、言葉もほとんど話せません。
たっくんは、周りをどんな風に見ているんだろう?
何を感じ、何を思っているんだろう…
側に居て、何も言わず観察していると、
好きなもの、嫌いなもの、好んでやること、
やりたがらないこと、やられて嫌なこと、
色々発見でき、かわいいなぁ〜や、面白いなぁ〜や、
しんどいだろうなぁ、嬉しいだろうなぁが、分かってきます。
学校に行くと、周りの子どもたちは自分とどこかちがうたっくんを見て驚き、
「なんで?」「へん!」「きこえてるの?」「無視する〜」と、
いろんな感想が聞こえてきました。
子どもたちは、とっても積極的で、ふしぎなたっくんの周りを囲むようになり、
触ったり、いっぱい話しかけたりしてくれましたが、たっくんは怖くて泣いてしまいます。
「○○くんが頭触ったからだ」「○○ちゃんが服を引っ張ったから」と、
泣いた原因をなすりあい、結局仲良くしようとしてくれる子どもたち同士が、
けんかになったり、先生に怒られたり…
何だか関わるとめんどくさいことになりそう…
となるのが嫌だったので、私は子供たちに、
「こうするより、こうしてあげてね」
「大きな声にドキドキ怖くなるから、小さな声で話してあげてね」
など、どう関わっていいのか伝えるようにしていました。
「たっくんって不思議やろ?どんなことができるのか、
何を歌っているのか、なにをじっと見てるのか、
黙ってじっと見ててごらん。どんどんたっくんのこと分かってくるよ」
と話しました。
すると子どもたちから「今日なたっくんな…」と、
子どもたちからたっくんの報告をしてもらえるようになりました。
そして自然と、たっくんの嫌がることはみんなが知っていて、
こうしてあげればいいと、自分たちで考えてたっくんと関わってくれていました。
そんな、出来事を「おはよう」の物語にしました。
たっくんのそばにはいつも青いくつをはいた、Kくんがいてくれました。
たっくんはKくんを探すようになり、頼るようになり、大好きになっていました。
デテオイデ「おはよう」の物語