絵カード

自閉症たっくんの子育て

発達障害児のための絵カードを紹介しています。

自閉症と分かってから

たっくんが普通の子と違うと気付いたのは、1歳半の時。

 

呼んでも振り向かない。

 

こちらの言うことやることに気付かない。(興味をもたない)

 

指さしをしない。

 

同じことを無表情で繰り返す。

 

など、「おかしい…」と思えることが出てきたからです。

 

案の定、1歳半検診で別の部屋に呼び出され、二か月後様子を聞かせてくださいと言われました。

 

「おかしい…」と思いながらも、認めたくなくて保健師さんからの連絡を拒否し続けました。

 

下の子を妊娠した時、長期入院をしないといけなくなり、実家の母に預けなければいけなくなりました。

 

普通の子ではないので、預かった母も家族も大変だったようで、もう無視できない状態でした。

 

近くの保育所に入所でき、お友達もできればまた変わっていくだろうと思い、

 

そん中下の子を出産。

 

体調が戻ってすぐに児童相談所に行きました。

 

成育歴や普段の様子、発達検査をし、そこで言われたことは、

 

「三か月も母親と離れていたこともあって、

 

情緒不安定になっていることも考えられるます。

 

様子を見ましょう」

 

ということでした。

 

私もそれが原因ならいいと、また現実から逃げようとしてしまいました。

 

 

保育所では明らかにみんなと違うたっくんの様子を見て見ぬふりをすることもできず、

 

児童相談所の母子通所に通うことにしました。

 

そこでは、同じような子供をもつ母親とその子供たちが集まり、日々の様子などを話し、

 

どう向き合うべきなのか心の準備をするといった目的だったのではないかと思います。

 

そこで知り合った一人のお母さんは、

 

「うちはもう自閉症だと診断を受けています。

 

 どこか違うと思いながら生きてきましたが、だからなんだと分かって、

 

 この子と向き合うことができました。

 

 普通ではないことは確かに辛いことですけど、

 

 育てなければいけないのなら、この子を知ることから始めないとと思いました。」

 

と仰いました。

 

私はその時、他人事のように聞いていたのです。

 

まだ、うちの子は違うとその人のお子さんと比べ、違うところを探していました。

 

私もすぐにこの人と同じ考えが持てたなら、また違った子育てを経験したかもしれません。

 

自閉症だと受け入れることが出来たのは、ある報道特集をテレビで見たときです。

 

「自閉症は脳に溜まった水銀が原因。排出することで改善できる」

 

と言うもでした。

 

「改善できる」

 

この言葉にすがったのです。

 

それから友人と、改善できる方法があるならと、必死で情報を集めました。

 

水銀排出療法で自閉症の原因とされるものを排出し、

 

グルテンカゼインダイエットで害とされるものを体に入れないようにし、

 

ミネラルサプリメント乳酸菌で足らないものを補いました。

 

そのおかげで過敏症だった症状も治まり、夜驚症が改善。

 

昼夜逆転がなくなり、よるぐっすり眠れるようになりました。

 

言葉がなかったところから、発語があったのもこの時期だったので、

 

とにかく無我夢中で頑張ってきた感じです。

 

 

そんな戦いの最中に病院に行き、診断名をもらいました。

 

2歳3か月のたっくんに『自閉症』と診断をくだした医師からは、

 

「自尊心を傷つけることなく、気持ちを分かってあげてください」

 

と言われただけで、ただ諦めなさいと言われたような感じがしました。

 

そんな落胆している私の手をたっくんがつなごうとした時、

 

「手をつなごうという意志がある。この瞬間を覚えておこう」

 

と思い、ぎゅっと握り返し育てていくと決意できたのです。

 

 

今思えば、あの頃は治せるのではないかと必死だったんだなぁと思います。

 

自閉症でいいと思えなかったんです。

 

「いやだいやだ」と逃げようとしていたのかもしれません。

 

障害があることが嫌だったわけではなく、たっくんが苦しんでいる自閉症特有のものを

 

諦めたくなかったんです。

 

 

それから、自閉症特有の症状を和らげていこうと思い、療育を始めました。

 

ABAVBでスキルをあげ、言葉を増やしました。

 

でもそれだけでは、自閉症特有のしんどい部分は改善できません。

 

そこで出会ったのはRDI(対人関係発達指導法)です。

 

私が一番やってよかった、出会えてほんとに良かったと思えるもの、

 

それがRDIです。

 

これこそ本当の子育て。

 

自分育ての方法です。

 

これから、私が日々体験するRDIの素晴らしさを多くの人に知ったもらうため、

 

このページに書いていこうと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

目を合わせる

小さい頃のたっ君は、自分の要求があるときには、目を合わせクレーンハンドをしたり、名詞を言ってきたりしましたが、あくまで自分本位…

 

こちらを向いてほしいときや、注意したいときなど見向きもしない。
こちら側に要求を聞いてくれるなんて奇跡のようでした。

 

RDIを初めて、最初の頃は「目を合わせる」ということを目的とした、
アクティビティをしました。
RDIの奥の深さと大事な部分を学ぶことができました。

 

なぜ目を合わせるのか。
相手に何かを伝えたいとき以外に、相手の気持ちを読み取るときにも使うんだよと経験することから始めました。

 

たっくんはYES,NOを探るため、私の目を見るようになり、YESの表情NOの表情を見分けられるようになり、「う〜ん」(-_-;)「おー」(^o^)の声のトーンでもYES、NOを見極められるようにもなりました。

 

はっきりしない曖昧な感じが分かるようになって、しっかり頭が働いているなぁ〜と感じることができ、私は驚きの連発でした。

 

今では、自然な目の合い方で、「なあ、ちょっと」と言っただけで、『なに?』と顔を向けることが出来たり、かと思えば母のイライラトーンまで察知し『まずいぞ』と、三階に逃げていったりします…
それはそれで困ったもんです…

 

目を合わせるということが自然にできるようになるまで、本人の知りたい気持ちを芽生えさせる工夫がとても大事だと思います。
これからも楽しいことを通じてたっくんと心通わせていきたいと思います。

 

自閉症たっくんの子育て内の記事

たっくんと一緒に 日記絵本
たっくんは重度の自閉症。コミュニケーションが難しくて、相手の気持ちなど考えることもできないだろうと思いがちですが、しっかり自分が経験したことを覚えていて、誰かにしてあげられる優しさを持っているんだなぁと感動した出来事でした。これと似たような出来事は日常的にあって、たっくんが足を何かにぶつけたときに、...

 
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